〇〇を愛する人 2023.03.01
岐阜県本巣市三橋で苺を育てる『family農園watanabe』渡辺さん。
減農薬の土耕栽培で手間隙かけて育った苺は、実店舗『ichigo no atelier』での販売やイベント出店のほか、様々な飲食店でスイーツや料理へと姿を変え、私たちの元へ届いています。
「大切に育てた苺だから美味しく食べて欲しい」そんな作り手・渡辺さんの想いと、それを受け取る人々の想いを甘どき編集部が取材してきました。
家族との時間を大事にしたい!と渡辺さんが農家へ転職して数ヶ月。苺が収穫できるようになり、最初に始めたのはなんと飲食店への営業だったそう。農家が直接飲食店へと営業するのはとても珍しい中、まずは自身が好きなお店から声をかけて回ったんだとか。
その後たくさんのご縁が繋がり、現在では紹介なども含めて複数の飲食店で『family農園watanabe』の苺が扱われるように。
お店の名前を聞くと、個性豊かでこだわったスイーツや料理に定評のあるお店ばかり。「こだわりを持ったお店が選ぶ苺ってどんな苺なんだろう?」気になった私は、7店のお店の方にお話をお伺いすることにしました。
取材の中で『食堂こより』の杉山さんが教えてくれたのは渡辺さんの丁寧さ。苺をパックに詰める際、まるで娘をお嫁に送り出すかのように丁寧に詰め、自ら料理人へと届けているんだそう。
「せっかく美味しく育ててもらえた苺なんだから、その味をちゃんとお客さんに伝えられるように。」そう語ってくれたのは『ノムヤサイとカキゴオリ』の野々村さん。
『菓子工房さっちん』の矢島さんも「渡辺さんの苺は減農薬で土耕栽培してるから本当に美味しくて!素材にこだわったものしか使いたくないから、渡辺さんの苺を使ってるの。」と話してくれた。
取材を受けてくれた皆さんは口を揃えて「渡辺さんの苺への愛情はすごい」と言い、その想いを汲み取ってそれぞれの手法で苺をアレンジし、スイーツや料理といった形で私たちに届けてくれる。
苺と言うフルーツを通してバトンのようにつながる、プロたちのこだわりと愛情。普段何気なく食べている苺にこんな想いが込められている事を知れば、もっともっと苺が好きになるはず!
渡辺さんが育てた苺を扱う飲食店の中で取材させていただいた7店舗のみなさん。
同じ苺がどんなスイーツや料理に姿を変え、どんなこだわりを見せるのか…。『family農園watanabe』の苺が食べられる商品とともにご紹介します!
川原町の古くからある街並みに佇む町屋を改装した『食堂こより』さん。昼は定食、夜はコースで味わえるのは、旬の食材をふんだんに使った料理。身近にある季節の食材を一手間加えて提供することで、食材のもつ美味しさを引き出します。嫌いな食材が多い人ほど、食べた後に嬉しい発見ができるのでは。
<苺を使った料理はこちら!>
桃の節句を意識しピンク色で統一された前菜 。
もものすけカブを蒸してピューレ状にしゼリー寄せに。ずわい蟹のペーストの上には『family農園watanabe』の紅ほっぺ。苺はあえて熟す前の少し硬めの苺を使用し、甘酸っぱさが加わることで目新しい味わいに。
※定食は2週間で替わります。※メニューは取材時(2023年2月)のもの。
添加物や着色料などは使わず、安心安全で、厳選した素材でのお菓子作りにこだわる『菓子工房さっちん』さん。食材選びは自身が本当に美味しいと思ったものだけ、生産者さんや農家さんなど顔が見える人から直接仕入れています。旬のフルーツは旬の時期だけ、毎日店頭に並ばない商品もあるので予約がおすすめです。
<苺スイーツはこちら!>
大きな苺が目を引くショートケーキは中にも苺がぎっしり折り重なるように並んでいます。苺の柔らかさや大きさによって中の苺の入り方は変わるけれど、とにかくたっぷりと!がモットーなんだとか。苺の甘さに合わせた生クリームは低糖でミルク感が強く、卵のコクのあるスポンジには苺の香りが移り、丸ごと苺を感じられるケーキに仕上がっています。
体に優しい料理、癒される空間をコンセプトに、無農薬の野菜で素材の味を生かしたお料理がいただけるごはん屋さん『たまじゃり』さん。全国の郷土料理を月替りでいただけるのも魅力です。「体に優しいごはんと大判焼きのお店」という店名の通り、15時からは和菓子の『金生堂』さんのあんこがぎっしり詰まった大判焼きも登場します!
<苺のスイーツはこちら!>
『family農園watanabe』の苺は甘味、酸味、ジューシーさが強いため、余計な味を足さないように計算されたパフェの構成に。苺のカットの仕方も3通りにし、鮮やかな赤色、張りのある果肉を見てもらえるよう工夫されています。苺とあずき、豆乳、パンナコッタと黒みつが最高な「和」を演出してくれます。
「お菓子な研究室」をキャッチフレーズに、「インド]と「研究室」を組み合わせた世界観で表現した空間から、自由な発想で楽しいお菓子をお届けしている thé et toi.<テト>さん。唯一無二の世界観とワクワクするようなお菓子たち。テトさんのお菓子な研究からは目が離せない!
<苺のスイーツはこちら!>
酸味と甘み、香りのバランスが良く、断面の赤色が鮮やかな『family農園watanabe』の苺を、きめ細かく口溶けの良いスポンジ生地と、九州のあっさりした真っ白な生クリームを最適なバランスで重ねた、テトの究極のショートケーキ。
誕生日などの、ご家族の大切な記念日にはホールのご用意も。
かき氷のお店、だけじゃなくカレーもメインの『ノムヤサイとカキゴオリ』さん。辛さを抑えたカレーは月替りでメニューが替わるので、毎月訪れても飽きさせません。かき氷は添加物を加えずシンプルな味付けにこだわっており、素材本来の味をより楽しめるよう工夫されています。かき氷、カレーはテイクアウトも可能。
<苺のスイーツはこちら!>
そのまま食べてももちろん美味しい『family農園watanabe』のフレッシュな苺を、せっかくうちで食べてもらのうなら美味しく食べてもらいたい、と苺の美味しさを邪魔しないように設計されたかき氷。中には、ほんの少しの砂糖と苺の甘さだけで作った自家製の苺シロップとホイップクリーム、カット苺がゴロリと入っています。
「力強く記憶に残るパンを」
バター・牛乳不使用。天然酵母を使用し、噛めば噛むほど味わい深いパンがいただける『円居』さん。発酵にかける時間は24時間~30時間程と、こだわりは随所にみられます。
<苺を使ったスイーツはこちら!>
苺を主役にしたフルーツサンド。ヘタの近くまでしっかり赤くなり、「ぎゅっ」と甘みが詰まった完熟苺を使用。円居オリジナルのクリームは、『family農園watanabe』の苺の甘さとの相性抜群です。
「料理、おもてなし、空間を通して多くの方を笑顔に」をコンセプトにした、ちょっと遠いけど足を運びたくなる存在の『café ゆららカフェ』さん。こちらでいただけるのは、家庭的な一面を残しつつ一手間もふた手間もかけて作られる優しいお料理。お店の雰囲気、接客、空気感が料理の隠し味に。
<苺スイーツはこちら!>
どこからどう食べても苺尽くしなパフェには、『family農園watanabe』のフレッシュな苺をたっぷりと。甘酸っぱいジャム、カリカリふわふわなワッフル、苺アイスなどは全て手作り。ホワイトチョコで作る生クリームはほんのり甘く、しっかりとした舌触りが特徴です。一つのパフェの中で、苺の甘さ、甘酸っぱさなど苺の全ての味わいを感じることができます。
この取材を通して私が感じたのは、渡辺さんの苺を大事に思う気持ちを、みなさんが感じ取りしっかりと受け止めているという事。
受け止めた上で、大切な苺の甘さ、酸味、香り、食感、色など、全てを余す事なくスイーツや料理に落とし込んでいるという事。
きっと渡辺さんも、大切に使ってもらえる人たちだからこそ、愛情を込めて育てた大切な苺を託しているのだと。
ラッキーなことにその最終地点にいる私たちは、この愛情を誰かにお裾分けすることができます。受け取ったバトンを大切な人に渡してあげてくださいね。
この想いを感じながらいただく苺は、さらに格別な味がするのではないでしょうか。
直接お客様の笑顔が見たい!と『family農園watanabe』が始めた『ichigo no atelier<イチゴノアトリエ>』。味は変わらないのに形が不揃いだったり、出荷できない苺もスイーツに。24時間購入可能な直売所もありますが、対面時間内なら美味しい苺の食べ方やこだわりをスタッフさんに教えてもらえるのでオススメです。
苺の味を感じてもらう事を軸に考えて作る苺が主役のスイーツたち。
アトリエがOPENするのは週3日。パフェやスムージー、グラノーラアイス添え、ジュース、コンフィチュール…などなど、採れる苺の大きさによって盛り付けが変わったり、不定期に並ぶ商品も多いので、今日はどんな苺メニューと出会えるか楽しみに訪れるのもいいかも!
▼食堂こより
住所:岐阜県岐阜市玉井町36-1
電話番号:058-214-9230
▼菓子工房さっちん
住所:岐阜県岐阜市柳津町東塚4-10
電話番号:058-388-1234
▼お菓子なお店 thé et toi.<テト>
住所:岐阜県岐阜市羽根町12-3
電話番号:058-207-8549
▼たまじゃり
住所:岐阜県岐阜市竜田町1-14 アトレー林1階
電話番号:058-213-3877
▼ノムヤサイトカキゴオリ
住所:岐阜県岐阜市井田71 バムズテラス1F
電話番号:058-201-3567
▼パン 喫茶 円居<まどい>
住所: 岐阜県岐阜市長良142−1
電話番号:0583740820
▼cafeゆらら
住所: 岐阜県揖斐郡大野町稲富401-1
電話番号:0585-32-5252
※この情報は2023年2月のものです。最新の情報は各店へお問い合わせください
店名 | family農園watanabe <ichigo no atelier> |
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電話番号 | 050-8883-8158 |
住所 | 岐阜県本巣市三橋3丁目20 |
営業時間 | ▼カフェ・直売所 [火曜・木曜]10:00〜12:00/14:00〜17:00 [土曜]10:00〜17:00(通し営業) ▼苺の無人販売 ALLtime |
定休日 | 月・水・金・日曜定休 ※不定休あり。詳しくはInstagramで更新 |
駐車場 | アトリエ内と北に100M先に10台あり |
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