和菓子党 2022.11.01
岐阜県揖斐郡揖斐川町の地に明治22年から店を構える『揖斐菓匠庵 みわ屋』。
昔ながらの伝統的なお菓子を作る一方、南国フルーツを使用したお菓子やフェアトレードの茶葉、黒胡椒を使用したお菓子など、一見すると和菓子とは組み合わせが難しそうな材料を使用した珍しいお菓子まで、和菓子の可能性を広げる創意工夫に満ちたお菓子が毎年誕生しています。今回はそんな『みわ屋』に魅力をご紹介します。
『みわ屋』の始まりは明治22年。地域の方に愛され、長い歴史を歩んでいます。
店舗から徒歩4分の位置には「三輪神社」があり、桜が見頃の季節や紅葉の季節、年始などには多くの観光客が訪れ、イベントも度々開催されるなど賑わいを見せています。
現在は5代目の牧村さんが当主となり、昔ながらの技法を元に、現代の食材を掛け合わせた柔軟な発想でお店を盛り上げています。当時は餡を炊くのも栗を剥くのも全て手作業。現代では専用の機械があり、かなり楽になったとは言うものの、あえて機械に頼らず手作業で行うこだわりなども随所に見られます。
牧村さんのこだわり、それは食材選びから始まります。地元・揖斐には香りがゆたかな「いび茶」や「天空の古来茶 ほうじ茶」、美濃苺などなど、地産地消の食材を数多く使用しています。素材本来の香りや味・品質にこだわり、昨今ではフェアトレードの商品も取り寄せて使用しているとのこと。
例えば昨年誕生した「奇跡のシナモン大福」は、納得のいく風味のシナモンに出会えず製造を中止していた商品。ところがフェアトレードで理想的なシナモンに出会い、そこからすぐに開発が始まり商品化されることに。
納得のいくものじゃないと商品にしない。逆に納得のいくものであれば、従来の「和菓子」の枠にとらわれない。そんな発想から牧村さんが生み出したお菓子はまさに“可能性”そのもの。
これまでも、カンボジアのクラタペッパーを使用したどら焼きや、ムレスナティーの茶葉を使用した大福やわらび餅など、多様性に満ちた商品が数多く誕生しています。
素材にこだわる牧村さんが選んだ栗は、高級品種「利平栗」。栗の王様とも言われ、甘みが強くとても美味しい栗です。香りもしっかりあるのが特徴で、みわ屋では利平栗収穫の時期に合わせて、利平栗のお菓子が数多く店頭に並びます。(9月下旬〜12月中旬ごろまで)
昨今では、先ほど紹介した利平栗のお菓子がさらに進化したお菓子も登場。一部をご紹介します。
牧村さんのこだわりと進化する和菓子のご紹介、いかがでしたか?このほか春夏秋冬、旬の食材の風味や素材本来の甘さを楽しめるお菓子が続々登場します。
紅葉や桜・四季の移ろいを同時に楽しめる『揖斐菓匠庵 みわ屋』。少し足を伸ばして、お店を覗いてみてはいかがでしょうか。
店名 | 揖斐菓匠庵みわ屋 |
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電話番号 | 0585−22−0305 |
住所 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪925-9 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
定休日 | 毎週木曜日 (祝・祭日は除く) |
駐車場 | 店前に4台。お店前の交差点北へ約50M先に第二駐車場あり。 |